【船釣り初心者】最初の1本に「タチウオ専用竿」を選ぶという選択肢|汎用竿よりおすすめする理由
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最初の1本って悩みますよね
船釣りデビュー後、マイロッドの購入を検討する際、多くの方が勧められるのが「ライトゲームロッド(いわゆる万能竿)」だと思います。
「対象魚を選ばず、何でも使える」という点は確かに魅力的です。
しかし万能竿は「汎用性」を重視するあまり、「操作性」や「感度」が犠牲になっているケースが少なくありません。慣れてくると、「もっとアタリを明確に感じたい」「もっとキビキビと誘いたい」という欲求が出てきやすいためです。
そこで、最初の1本として私が論理的におすすめしたいのが、「タチウオ専用竿(8:2調子 または 7:3調子)」。
一見、専用竿なので汎用性がないように思えますが、実は「初心者がターゲットにする魚の多くを、万能竿以上に快適に釣ることができる」という特性を持っています。
今回はなぜタチウオロッドが最初の1本として合理的な選択肢となり得るのか、その理由を説明します。
🗡️ タチウオロッドが「実質的な汎用ロッド」である3つの理由

タチウオロッドをおすすめする理由は、「東京湾で初心者が楽しむ釣り物の約9割を、高いレベルでカバーできるから」です。
1. 人気ターゲットへの対応力が高い
私が実際にタチウオロッド(ダイワ タチウオX)を使用し、問題なく釣果を出している魚種は以下の通り。
- タチウオ:専用竿なので当然ベストマッチ。
- アジ(LTアジ):張りのある穂先でアタリが明確に出ます。この前半日船で70匹超で自己記録を更新。
- シロギス:操作性が良いため、細かい誘いが容易です。
- カサゴ:底取りがしやすく、根掛かり回避にも有利。
- トラフグ:最近東京湾で熱いトラフグ。繊細な湾フグ竿では破損リスクがありますが、タチウオ竿なら余裕です(私も3匹釣りました)。
このように、初心者が「行ってみたい」と思う釣り物の多くは、タチウオロッドでカバー可能です。
2. 「操作性」と「感度」のメリット
一般的な万能竿は、食い込みを良くするために全体的に柔らかく作られていることが多いもの。これは「魚をバラしにくい」というメリットがある反面、「アタリが手元に伝わりにくい」「竿の操作がワンテンポ遅れる」というデメリットもあります。
対してタチウオロッド(特に8:2調子)は、その特性上、ピンとした張りがあります。
- 感度:小さなアタリを手元で明確に感じ取れる。
- 操作性:自分の意思で竿を動かし、魚を誘うことができる。
「魚が勝手に掛かっていた」ではなく「自分でアタリを感じて掛けた」という快感。
これこそが釣りの醍醐味です。
3. 対応できない魚種の対処法
もちろん、タチウオロッドにも苦手な魚種はあります。
- カワハギ:餌とりが上手なカワハギには専用竿の極端な感度が必要です。
- タコ:竿のパワー不足で、折れるリスクがあります。
- ショウサイフグ、ヒガンフグ:あたりが繊細なため専用竿がおすすめです。
- マダイ(タイラバ):竿の調子(曲がり方)が合いません。
これらは万能竿も苦手とするところ。その時だけレンタルを利用するのが合理的です。
全ての釣りを1本でこなそうとして「全てが中途半端(70点)」になるよりも、「得意な9割は自分の竿(90〜100点)、苦手な1割はレンタル」と割り切る方が、トータルの満足度は高くなります。
🎣 おすすめモデル:コストパフォーマンスに優れた1本
最初の1本としておすすめするのは、ダイワのエントリーモデル。性能と価格のバランスが非常に優れています。
ダイワ タチウオX / シマノ サーベルマスターBB(82調子 または 73調子)
実売1万円台前半で見つかる、コストパフォーマンスの高いモデルです。
ダイワ(DAIWA) タチウオ X 82 MH-180
82調子(8:2):感度と操作性を重視する方向け。タチウオの「もぐもぐ」、アジの「コツン」という微細なアタリを取りたい場合はこちら。私はこれを愛用しています。
73調子(7:3):食い込みやすさを重視する方向け。アタリを弾いてバラすのが不安な場合はこちらがバランスが良いでしょう。
⚙️ リール運用:複数台持ちによるコスト削減

リールについては、「高価な1台」よりも「安価な複数台」の方が運用上のメリットが大きいです。船釣りでは、対象魚によって最適なPEライン(糸)の太さが異なるためです。
- PE 0.8号:シロギス、ショウサイフグ・ヒガンフグ、カワハギ、スミイカ
- PE 1.5号:アジ、タチウオ、トラフグ、オニカサゴ、アナゴ
- PE 3.0号:タコ
狭い東京湾でもこれだけの釣り物が楽しめるので、最初のリールは気軽に買えるものがいいというのが私の持論です。
実利的な選択:「PR100」の複数運用
そこでおすすめなのが「ダイワ PR100」。
この価格帯であれば、用途ごとにリールを分けて購入しても、高価なリール1台分(例:2万円〜)より安く済みます。
さらに今は、100均のダイソーから2,000円のリールが出ている時代です。これをタックルバッグに入れておけば、万が一のライントラブル時も安心です。
💰 予算最適化:フリマアプリの活用
新品にこだわらない場合、フリマアプリ(メルカリ等)を活用することで、予算を大幅に圧縮できます。浮いた予算を釣行費や次のロッドに回すことができます。
1. ロッド:中古の「タチウオX」
相場:8,000円前後
検索条件:「タチウオX ダイワ」
状態確認:ガイド(糸を通す輪)のサビや傷がないかを確認してください。タチウオ釣りは人気のため、数回使用しただけの良品が出ることがあります。
2. リール:中古の「PR100」
相場:3,500円〜4,000円前後
検索条件:「PR100 ダイワ」
メリット:「PEラインを巻いた状態で出品されている」ものを狙えば、ライン代(約1,500円〜2,000円)も節約できます。
新品PR100(5,000円)+PEライン(2,000円)=7,000円。これがメルカリなら約4,000円で出品されることもあります。差額で乗船料の一部が賄えます。
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🔌 補足:電動リールの必要性について
タチウオ釣りというと「電動リール」のイメージがあるかもしれませんが、初期段階では必須ではありません。
- 水深50m前後まで:手巻きリールで十分対応可能です。軽量なので疲れにくく、誘いの操作もしやすいです。
- 水深80m以深:冬場の深場狙いなどでは、手巻きでの回収が肉体的に厳しくなります。この段階で初めて電動リールの導入を検討してください。
将来的に電動リールを購入する場合、水深が浅い東京湾の場合、「ダイワ シーボーグ100J」や「シマノ フォースマスター300」のように軽量・コンパクトなモデルがおすすめですが、PE1.5号で200mという糸巻量は、高切れ(ラインブレイク)のリスクがある点に留意が必要です。まずは手巻きで経験を積みましょう。
まとめ:自分のスタイルに合わせた合理的な選択を
「最初は万能竿」という常識にとらわれず、「自分がやりたい釣りに対して、最も合理的で応用が効く竿は何か」という視点で選ぶことが重要です。
感度と操作性に優れた「タチウオロッド」は、アジやシロギスといった基本的な釣りにおいても、釣りの楽しさを一段階引き上げてくれるはずです。
推奨セット例:
1. ロッド:ダイワ タチウオX 82 MH(中古想定 8,000円)
2. リール:ダイワ PR100 + PE1.5号(中古・ライン付想定 5,000円)
3. 合計:約13,000円
まずはこのセットから始めて、釣り物の幅が広がってきたら、必要に応じて専用竿やレンタルを検討してみてはいかがでしょうか。


